失敗しない、後悔しないお墓を建立するための「豆知識」。
お墓を建てるための基本知識を知っておこう!

  • 霊園・墓地契約の流れから石碑・石材の種類、供養の種類まで、お墓を購入したことのない方にとってはご存知ないであろう内容ばかりです。以下の内容をご覧いただき、お墓に関する知識を少しでも培っていただければ幸いです。

自分のお墓は自分で選ぶ時代
寿陵

生前にお墓を建てる、いわゆる寿陵(じゅりょう)が増えています。自分のお墓は自分で選びたい、家族に迷惑を掛けたくない、そして寿陵(生前墓)は古来より縁起がよいとされていることがその背景にあるようです。

生きている間にお墓を建てる人が増えています。これを寿陵(墓)あるいは生前墓と呼び、見たことのある方も多いかと思いますが、朱赤でご戒名が刻まれているのお墓が寿陵です。
民間の霊園では最近、申込者の半数が生前にお墓を求めるようになっているようです。古来より、中国では生前にお墓を建てると「長寿を授かる縁起の良い事」と、されており、古書にも「寿蔵」「寿穴」「寿堂」などと書かれています。最近では縁起の為だけではなく、子供に負担をかけたくない、自分の気に入った墓碑銘や石、場所を選んでおきたいという方が寿陵墓を建てていると言われています。「生きているうちにお墓を建てると不幸になるみたいだよ」「お墓を早く持つと早死にするらしい」 などと云われていますが迷信です。「寿陵」の 寿 が示すように「家に幸せをもたらし、長寿が約束される」といわれ、大変おめでたいお墓なのです。仏教の教えにおきましても「寿陵」を建てることは「逆修(ぎゃくしゅう)」すなわち、「生前、自分のために仏事を営み、冥福を祈ること」を為すことであり、「逆修」は善魂を導き、功徳がもたらされるとされております。そして「功徳」はさらに、子供から孫へと残すことができ、未来の繁栄と幸福に繋がるといわれています。


■誰か身内が亡くなった時、「すぐにお墓を」といっても、墓地の立地環境や交通の便などを考えている以外に時間が掛かるものです。満足のいく墓地を見つけることはそう簡単なことではありません。実際、墓を建てるにしても、石材の加工や工事期間を考えれば最低で1ヶ月以上かかってしまいます。その意味で寿陵墓を建てておけばいざという時でも安心です。まず、何よりも後に残った家族への負担を軽減する事が出来るからです。また、お墓は課税の対象になりませんので、相続の際に相続税はかかりませんし不動産取得税・固定資産税などもかかりません。親が寿陵墓を造っておけば、相続の時に墓地代は除外することが出来るのです。

■寿陵(生前墓)に関する注意点
●寿陵を認めていない墓地もあります
墓地・霊園の中には、定められた期間内にお墓を建てることを義務付けているところもありますから、事前によく確認することが大切です。
●寿陵も開眼法要は必要です
普通のお墓と同様に、寿陵を建てたら、墓前で僧侶(祭祀者)に開眼のお経を唱えてもらいましょう。
法要の営み方は宗派によって異なるため、菩提寺に相談しましょう。

◎霊園墓地の種類

墓地の形態は、管理・運営によって3種類あります。お墓を建てるには、まずどこに建てるのか、その場所となる墓地・霊園を探さなくてはなりません。
墓地・霊園は、公営・民営・寺院と経営形態で大きく3つに分類されます。
それぞれに特徴があるので、費用はもちろん入手条件を把握しておきましょう。

  • 公営墓地 →各都道府県や市区町村などの自治体によって管理・運営されている。
  • 民営墓地 →民間の財団法人や宗教法人によって管理・運営されている
  • 寺院墓地 →寺院によって管理・運営されている

◎価格

霊園・墓地を入手するには、主に「永代使用料」「管理費」「墓石費用」の3つを合わせた価格が必要になります。
ほとんどの方にとって一生に一度の高額な買い物となるので、各霊園・墓地の価格形態がどうなっているのか、よく確認してから予算を立てましょう。
「墓石一式△△万円」と表記されているパンフレットやチラシなどの場合、その一式の中に何が含まれているのか確認することが大切です。
また、「永代使用料」「管理費」「墓石費用」とは別に必要となってくる、開眼法要や納骨法要の費用も予算の中に入れておきましょう。

永代使用料とは・・
永代使用料とは、お墓を設置する「土地」を使用する権利です。
お墓の場合、「使用権」を買うだけですので、土地そのものを買うわけではありません。永代使用料は他人に賃貸したり、売却することはできません。
また、使用の途中で「移転したい」「不要になった」等の理由で解約をされても、
永代使用料の払い戻しを行うことはできないのでご注意ください。
管理費とは・・
 管理費は、墓地の共有スペースの管理を行うための費用のことです。
賃貸マンションの「共益費」のようなものと考えると分かりやすいですね。
基本的に、自分の利用スペース(区画)に関しては、使用者が清掃等を
行いますが、ゴミ処理や水道場所の清掃や、休憩所の管理、緑地の手入れは
この管理費から負担され管理を行っております。
管理費は永代使用料を支払った時点、つまり契約時点から発生する
ことが多いため、納骨や墓石工事が完了していなくても、管理費は負担する
必要があります。
一般的に、公営墓地よりは民営墓地の方が割高になる傾向があります。
永代使用料の高い墓地ほど、この管理料も高めになるようですね。
墓石費用とは・・
墓石を立てるのに必要なのが「墓石費用」です。
石材費と石材加工費、墓地の外柵・納骨棺の工事費、基礎工事など施工費、
付属設備の設置費などにかかる費用で、石材店に支払います。

お墓の名称

各部の名称と説明

  1. 墓碑 文字を刻むお墓の本体です。この中に納骨所が設けられています。
  2. 物置台 墓参時の荷物を置く台です。
  3. ロウソク立 ロウソクが風で消えないようにするタイプが便利です。
  4. 拝石 合掌する場所です。
  5. 霊標 ご先祖の歴史を刻むためのものです。
  6. .墓前灯篭 献灯は古来より良いこととされてきました。できれば設置したいものです。

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主な家紋

様々な家紋が
 ございます。

家紋の発生は、いまから約900年ほど前の平安時代後期ころにさかのぼれるようです。公家の西園寺家の紋は「巴」だが、実季のときに牛車の紋様として定めたことが古記録に残っています。その牛車の紋様が、所持品、家財道具、その他にも多用されるようになったようです。やがて、このしきたりが貴族の間に広まり、家紋となっていったといわれております。

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この公家から始まった印は、やがて武士の間にも広まり、実用的な意味で用いられるようになりました。優美で繊細な公家の紋に比べ、武家の紋は遠くからでも敵味方の見分けがつき、戦場でもすぐに描ける実用的な印が多かったようです。島津氏の「十字」、足利氏の「二つ引両」などであり、武士にとって紋は簡単なものである方が都合がよかったのでしょう。しかし、合戦のない江戸時代になると幕紋・旗紋は有名無実なものとなり、ただ家をあらわす印「家紋」のみが用いられるようになったようです。さらに、江戸時代の後期になると、家紋をもたなかった庶民の間にも家紋は広まっていたのでございます。

○開眼法要○
(かいげんほうよう)
詳しくはこちらをクリックして下さいLinkIcon

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お盆・お彼岸

お盆とお彼岸は、日本の伝統的な先祖供養の習わしで、年中行事の中でも重要な仏教行事です。

お盆の習わし
お盆は、先祖の霊が家に帰ってくるのを出迎えるための仏事で、正式には
「盂蘭盆会」(うらぼんえ)といいます。
お盆の時期は、7月13日から16日までの4日間ですが、旧暦の8月13日
から16日までに営むところも多く、地方によってさまざまです。
「お盆入り」の13日に霊が自宅に戻り、「お盆の明け」の16日に霊界に
戻るとされています。
精霊棚を作り、先祖の霊が現世との往復に使う乗り物として、
馬の形をしたキュウリや牛の形をしたナスを供えます。
現在では、仏壇の前に小机を置いて、果物やお菓子、花などをお供えする
場合が多いようです。
「お盆の入り」の夕方には、先祖の霊が迷わないように迎え火を焚き、
16日の「お盆の明け」には送り火を焚きます。
地方によっては、白樺の皮や麦わらを焚くこともありますが、都市部では
ロウソクの火を灯すだけで済ませる場合が多いようです。
「盆提灯」や「灯籠」なども、先祖が家に帰るための道しるべとされ、
お盆の期間中は、仏前に飾っておきます。
新盆(初盆)のしきたり
家族が亡くなって初めて迎えるお盆を「新盆」もしくは「初盆」といい、
とくに手厚く供養します。
精霊棚には通常の供物の他にも、故人が好きだった食べ物や飲み物など
をお供えします。
さらに、親族や友人たちを招き、僧侶に読経をしていただいてから、
精進料理でもてなします。
お彼岸の習わし
お彼岸は、もともと「迷いの多い現世(此岸)から川の向こうの悟りの世界
(彼岸)に渡ることを願って、行いを慎む期間」で、正式には「彼岸会」と
いいます。
時期は、3月の春分の日と、9月の秋分の日の前後3日ずつの合計7日間で、
初日を「彼岸の入り」、最終日を「彼岸明け」といいます。
お彼岸には、お盆のような行事はとくにありませんし、仏壇を飾る
必要もありませんが、「彼岸の入り」の前には仏壇を清掃し、花や水を
替えましょう。
また、故人の好物だったお菓子や果物をお供えしますが、
春にはぼたもち、秋にはおはぎを供える習わしがあり、これは「春の牡丹」、
「秋の萩」という季節の花が由来だといわれています。
お彼岸には家族揃ってお墓参りをして、先祖を供養しましょう。